上場企業の退職者募集、7年ぶりに2万人を超える
上場企業が今月4日までに公表した2009年の希望退職者と早期退職者の募集総数が2万2713人に上ることが8日、民間調査会社の東京商工リサーチの調査で分かった。
2万人を超すのは、デフレが進み、金融機関の不良債権処理が加速した02年(3万9732人)以来7年ぶりだ。すでに08年実績(8979人)の2・5倍に急増し、雇用情勢の深刻な悪化が鮮明となった。
募集した企業は02年実績の200社に迫る186社に達し、うち70社が100人以上を募った。経営不振のアイフルとパイオニア(グループ会社含む)の各1300人が最多で、メディパルホールディングス(同)の1000人、三洋電機の845人(応募人数)と続いた。産業別では、電気機器、卸売り、機械、サービスの順に多かった。
東京商工リサーチは「急激な円高とデフレ進行で10月以降に希望、早期退職者の募集が急増している。景気の腰折れ懸念が高まっており、年明け以降も企業のリストラが加速するのではないか」と分析している。
読売新聞 2009年12月8日記事より
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