2010年03月01日

国民年金追納期間、10年に延長で最大40万人救済…厚労相推計

厚生労働省は26日、国民年金保険料をさかのぼって納付できる期間を現行の2年から10年に延長すると、最大40万人は無年金にならずにすむとみられるとの推計を発表しました。年金額が増える人などと合わせると、最大1710万人に効果が生じるとみられています。現在、国民年金の加入期間が足りず、将来的に無年金者となる65歳未満の人は約85万人と推計されており、制度改正により約半数を救済できることになります。

 未納の国民年金保険料をさかのぼって納付できる追納期間は、現行で「過去2年」。同日の審議で、長妻厚生労働相は追納期間を「過去10年」に延長する国民年金法改正案を今国会に提出し、2011年度から実施する方針を表明しました。納付期間が足りずに受給資格がない「無年金者」が新たに受給権を得たり、年金受給額が低い「低年金者」の受給額が増える可能性があります。

 効果が生じるとされている1710万人の内訳としては、
(1)追納で年金額が増えるのが1600万人
(2)受給資格を得る年齢が早まるのが70万人
(3)将来無年金とならずにすむのが40万人
と見込まれています。

 現在、国民年金は加入期間が25年に1カ月でも足りなければ受給できません。これまで、事後納付を認める期間が2年というのは短すぎるとの指摘が多くありました。




同じカテゴリー(「人事労務」最前線)の記事
 未納の国民年金、後払い申請開始 過去10年分対象 (2012-08-01 22:02)
 AIJ社長ら追起訴 起訴額計100億円―東京地検特捜部 (2012-07-31 20:12)
 未成年の男性自殺:上司パワハラが原因 労災認定 (2012-07-30 20:46)
 改正労働契約法が衆院を通過 (2012-07-27 22:27)
 12年度最低賃金引き上げ、平均7円  (2012-07-26 19:24)
 OBの企業年金減額しやすく AIJ対策で厚労省が見直し案 (2012-07-26 19:22)


削除
国民年金追納期間、10年に延長で最大40万人救済…厚労相推計