2010年06月14日

派遣法改正先送り、次の臨時国会で成立の意向 厚労相

 長妻昭厚生労働相は11日の閣議後の記者会見で、製造業派遣の原則禁止を柱とする労働者派遣法改正案について「今国会は物理的制約がある中で成立は難しい状況だ。」と述べました。参院選後の臨時国会で成立させたい意向を示しています。民主党が今国会を遅くとも17日に閉じる方針を固めたことを受け、今国会での成立を断念する考えです。

 改正案は「派遣切り」が吹き荒れた2008年11月に自民・公明党政権が提出。同法案は現在、衆院で審議中です。民主党の支持団体である労働組合などが早期成立を求めており、新政権は今年四月、仕事があるときだけ契約を結ぶ登録型派遣や、製造業派遣の原則禁止を柱とした改正案を出しましたが、野党の抵抗や首相交代で国会は空転しました。

 ただ、製造業派遣禁止も一年を超える雇用見込みがある契約には適用されない、とされているため、先送りを歓迎する声もあります。自由法曹団の鷲見賢一郎弁護士は「政府案のまま成立しなくて良かった。次期国会で抜本改正を」と語っています。

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