2010年08月31日

年金運用 3兆円余の赤字 5期ぶり

 国民年金と厚生年金の積立金の今年4月から6月まで3か月間での市場運用は、3兆5898億円の赤字で、収益率はマイナス2.94%だったと発表しました。ギリシャの財政危機をきっかけにした世界的な信用不安の影響で、国内外の株式価格が大幅に下落した結果となりました。

 公的年金(国民年金と厚生年金)の積立金を運用している「年金積立金管理運用独立行政法人」によりますと、過去最高の黒字となった昨年度の運用実績から一転して巨額な赤字となりました。四半期での赤字は5期ぶりで、下げ幅は過去3番目だが、法人側は「国内外の株式下落が影響したが、短期の動きで一喜一憂しない」と説明しています。
 
 この結果は、平成13年に市場での自主運用を始めてから4番目に大きな赤字額となりました。「年金積立金管理運用独立行政法人」は「今の経済状況は好転する見通しが見えないので、厳しい運用が続くことが予想されるが、積立金は長期的な運用を行っており、直ちに年金の給付に影響が出るということではない」としています。

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