2010年11月29日

配偶者控除 所得制限を検討へ

 来年度の予算編成で「子ども手当」の上積みが焦点となるなか、政府税制調査会は、財源として、配偶者控除に所得制限を設ける方向で本格的な検討に入る方針です。民主党は慎重な対応を求めており、調整は難航するものとみられています。
 
 政府は、来年度の予算編成で、子ども1人当たり月額1万3000円としている今の子ども手当の支給額を、3歳未満の子どもに限って7000円を目安に上積みすることを検討しています。これについて政府税制調査会は、年収が103万円以下の配偶者を扶養する場合に適用している配偶者控除に、所得制限を設けることで財源に充てることを検討しています。具体的には、年間の所得が1000万円を超える高額所得者の配偶者控除を廃止することを軸に議論を進めていくことにしています。これに対して、税制改正を議論する民主党の作業チームは、政府税調に提出する提言の中で、配偶者控除の廃止に関して、「消費税など税制の抜本改革の中で議論すべきだ」として、来年度からの所得制限の導入には慎重な対応を求める方針で、調整は難航するものとみられます。
 
 自治体が廃止を求めている地方負担については「(一定の負担を求めた)昨年の4閣僚合意も踏まえつつ、自治体等の意見を丁寧に聞いて意見交換しながら進める」との表現にとどめた。党内の意見を踏まえ、
「児童養護施設などへの入所児童に安定的な対応になるよう検討すべきだ」との条項も新たに加えています。

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