2010年12月17日

失業手当、5年ぶりに引き上げへ―厚労省

 厚生労働省は16日、失業手当を2011年度中に引き上げる方針を決めました。

最大360円増額する方針です。

失業手当は毎年改定されていますが、07年度から減少が続いていて、引き上げは5年ぶりになります。
引き続いている雇用情勢の厳しさと、最低賃金が上昇していることなどを踏まえました。
失業手当は離職前6カ月の平均賃金に連動していて、1日当たりの下限額と上限額が決められています。

今年度の改定では、下限額を256円引き上げ、1856円となります。

上限額は30歳未満で6435円(290円増額)、30歳~45歳未満で7150円(325円増額)、45歳~60歳未満で7865円(360円増額)となります。

短期間で再就職した失業者に向けて支給されている「再就職手当」も増額します。
現在は失業手当の残り受給日数の40~50%分相当額を給付していますが、2012年度中に給付率を50~60%に引き上げます。

昨年度の失業手当受給者数は10月まで月65万~73万人でした。
前年比では2割超減りましたが、引き続き高水準となっています。
景気が不透明な中、11年度も高水準の受給状況が続く可能性が高いといえます。

この改正により、受給者の大半が増額される見通しとなっています。 


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