2011年05月09日

公的年金未納広がる 10年度、国民年金納付率は最低に

 公的年金の保険料を納めない個人や企業が増加しています。2010年度の国民年金の納付率は2月末までの累計で58.2%にとどまり、過去最低の更新は確実となる見通しです。会社員が加入する厚生年金では未納額が過去最大になる見通しです。厚生労働省は滞納事業主の年金給付を制限するなど対策の検討に入りましたが、年金制度の維持には抜本改革が避けて通れないようです。
未納の背景には、低所得や専業主婦の年金をめぐる国の対応も負担の空洞化に拍車をかけているようです。
一方で低所得を理由に保険料を免除される人も増えています。免除されている人の割合は2月末で28.3%で過去最高で8年連続の増加になりそうです。
未納が増えると年金財政が悪化し、将来的には給付水準の低下や保険料率の引き上げにもつながります。
このため、厚労省は悪質な事業主を対象に、保険料を滞納した期間に応じて年金給付を制限したり、事業所名を公表することも検討しています。

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