2011年07月13日

原発作業員遺族が労災申請へ 「医療体制に不備」―静岡

 福島第1原発の集中廃棄物処理施設で5月、作業中に心筋梗塞で死亡した男性作業員の遺族が、「医療体制が整っておらず、適切な治療を受けられなかった」などとして、元請け企業の東芝(東京)が労災保険窓口に指定している横浜南労基署に労災申請することが12日、分かりました。

 代理人の大橋昭夫弁護士によると、労災申請するのは、同原発で作業中に心筋梗塞で死亡した静岡県御前崎市池新田の配管工大角信勝さん=当時(60)=の妻でタイ国籍のカニカさん(53)。13日に手続きを取ります。

 大角さんは5月13日から同原発で配管工事などに従事し、14日午前7時ごろ、体調不良を訴えました。敷地内の医務室に運ばれましたが医者がおらず、約20キロ離れた作業中継地点のJヴィレッジにあるメディカルセンターにも心電図などの医療設備がなかったため、さらに約25キロ離れた病院へ約2時間半後に搬送されましたが、死亡が確認されました。

 大橋弁護士は「敷地内に医療設備が整っていて適切な医療を受けられていれば、救命の余地があった」としています。


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